資格があるのに、なぜお金の不安が消えないのか。病院薬剤師が投資を始めた本当の理由

投資・FIRE

公開日:2026年6月24日|たくぽん


「薬剤師って、資格があるから安定してるでしょ」

何度も言われてきた言葉です。たしかに、食いっぱぐれる心配はあまりない。求人もある。給料も、世間一般で見れば「普通にもらえている」方だと思います。

それなのに、お金の不安が消えない。

最初はその違和感の理由がわからなかったんですが、最近ようやく言葉にできるようになってきました。今回は、その「なぜ」を整理してみます。


給料と責任、釣り合っていますか?

病院薬剤師の仕事は、ミスが許されません。1つの調剤ミスが、患者さんの命に関わることもあります。

そう考えると、もらっている給料が「この責任の重さに対して、本当に見合っているのか」と感じることがあります。これは薬剤師に限った話ではなくて、医療職や保育業界など、「人の生死や成長に直接関わる仕事」全般に言えることだと思います。責任の重さと、対価としての給料が、必ずしも比例していない。

ボーナスの額を見たときに「これだけ?」と感じたことがある人、医療職・保育職には多いんじゃないでしょうか。これは給料への不満というより、「責任の重さに対して、社会がつけている価格」への違和感です。


奨学金という、資格取得そのもののコスト

薬学部は6年制です。その間、奨学金を借りて学費を払っている人も少なくありません。

資格を取るための投資なのに、それ自体が借金として残り、働き始めてからも返済が続く。「資格があれば安心」のはずなのに、資格を取るプロセス自体にお金の不安が組み込まれている、という構造です。

ちなみに自分は奨学金を借りずに済みました。これは完全に親のおかげで、正直、感謝しかありません。ただ、周りには返済を抱えながら働いている同期もいて、「資格=安心」という単純な図式では語れない現実があることは、近くで見てきました。


薬剤師間の転職は簡単。でも、他分野への転職は?

薬剤師同士の転職は、実はそんなに難しくありません。求人も多いし、資格があればある程度の選択肢が確保されています。

でも、薬剤師以外の仕事に挑戦するとなると、話は変わります。

「この資格しか使えないかもしれない」という感覚、自分も含めて、薬剤師の中には持っている人が多いんじゃないかと思います。専門性が高い分、その専門性の外に出る選択肢が狭くなる。これも、資格があるはずなのに感じる不安の一つです。


残業代に含まれない「見えない労働時間」

勤務時間外も、結局仕事のことを考えている時間があります。新薬の情報を調べたり、明日の業務の準備をしたり。

定時で終わっているはずなのに、頭の中ではまだ薬剤師をやっている時間がある。これは給料に反映されない、いわば「見えない労働」です。こういう時間の積み重ねも、「ちゃんと対価をもらえているんだろうか」という感覚に、地味に影響している気がします。


これらが重なって気づいたこと

ここまで挙げた4つ、

  • 給料と責任の不釣り合い
  • 資格取得自体に伴うコスト(奨学金)
  • 専門性の高さゆえの、転職先の狭さ
  • 業務時間外の見えない労働

それぞれは別々の話に見えますが、根っこは同じです。

**「資格があって、給料も普通にもらえているはずなのに、収入の柱が1本しかない」**という状態への、漠然とした不安。

国家資格という、一見すると最強の安定資産を持っているはずなのに、それが「会社員としての給料」という1つの収入源にしか変換されていない。だから、何かが崩れたら、それを補う手段がない。

これに気づいたのが、自分が投資を始めたきっかけでした。


まとめ:FIREを目指す理由は「お金が欲しい」からではない

正直に言うと、自分がFIREを目指している理由は、「お金がたくさん欲しいから」ではありません。

「収入の柱を、給料以外にも持っておきたい」 「専門性の外に出ても大丈夫だと思える、選択肢を持っておきたい」

このシンプルな理由です。資格があっても消えない不安の正体は、結局「選択肢の少なさ」だったんだと思います。投資は、その選択肢を少しずつ増やしてくれるものだと感じています。


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※本記事は筆者個人の経験に基づく内容です。投資の判断はご自身の状況に応じて、自己責任でお願いします。

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